以前何回か書いた道具紹介とはちょっと違う、考え方メインの話。
そもそもなんで電車釣行なのか
まず、都内在住なので交通機関が発達してることがある。そして自身が運転に慣れていないことがある。運転で疲弊してしまえば釣りにならないし、無理したら帰りに事故りそうで怖い。それなら交通機関を利用するのが安全だよねということになる。渋滞リスクを回避しつつ遠方まで行けるんでかなり有効な手段だと思う。
難点を上げるなら到着時間に制限がかかること。始発に乗っても朝マズメには間に合わないので、時間帯を攻めることは諦めなければいけない。もしくは前日入りという極端なことになる。でもタイムリミットがあるってことは一定以上のムチャを抑えられるってことでもあるんで、そんな悪いものでもない。
電車釣行における荷造りのテーマ
荷物を少なくすることが何よりも優先される。荷物が多かったり重かったりすると面倒が多くなる。電車やらバスやらが空いてるとは限らないし、地元の人の足として存在するものに大荷物で入っていくのは精神衛生的にあまり良くない。乗り降りに手間取るのはめんどくさい。ポイントまで歩くのもめんどくさい。
周りのため、なにより自分のために極力荷物は減らしたい。そうすると、必要最低限をどこに持っていくかという話になる。
どんな釣りをするか
釣り場で何をするかを明確にする。
夢が膨らんじゃっていろんな釣りをしたくなっちゃって、色々揃えたらアホほど荷物が多くなる。時間は有限なのでそんなに色々やることはできないし、色々やるとそれぞれに掛けられる時間は少なくなっちゃって消化不良になる可能性が出てくる。なので、今回はこれをやるって決めて、それを主体に何か派生できるかな、とか考えてみる。フカセやるなら仕掛けを変えてちょい投げもできるなとか、ショアジギやるならちょい投げもできるなとか、カゴ釣りやるならインターバルにちょい投げもできるなとか、マイクロジグとかなら竿を選ばずにやれるんじゃないのとか。そんな感じで組めば荷物はさほど増えない。
どこに釣りに行くかも重要。例えば江ノ島は投釣り、カゴ釣り、ルアー、フカセ、ダンゴ、サビキ、胴付き、ブラクリ等々色々やれるんだけど、江ノ島のパフォーマンス的には確かにそうなんだけど、それぞれに適したポイントがある。ざっくり言ってルアーやらカゴは裏磯だし、フカセは表磯だし、更に見ていけばどんどん細分化される。表磯のここからここに移動しようはできても、表磯から別のところに移動しようっていうと、堤防は行けるけど裏磯は無理だろって話になる。釜ノ口から堤防は行けるけど長磯から堤防はだるすぎる、とか。現実的なところでも釣法に制限は掛かる。それに釣法は変えずにポイント移動することも視野に入れると色々やろうとする状況自体が結構レアになる。そういうこともある。
バッグの選定
まとめるに当たっては、いっぱい入るのが正義。出し入れしやすいのがベスト。コンパクトを優先することも大事だけど、最優先にしたおかげで一旦外に全部出さないと入れられないとかになると、釣り場に物を並べるのは結構なリスク(風とか波とか)なんで非常によろしくない。釣法に応じて荷物が変わるので適したバッグも変わってくる。逆にバッグに合わせた道具の選定も発生したりする、ややこしいところ。
ロッドケース
ロッドケースに入れるのはこれ。
- ロッド(メイン・予備)
- タモ
- 柄杓
- ピトン
- コマセミキサー
要は長いやつをまとめる。磯釣り用のロッドケースはロッドにリールを付けたままで入れられるので便利。タモ枠も収納できるのがマジで便利。
保護面からソフトは有り得なくて、ハードは重そうだからセミハード。必要要件をクリアすれば後は長さと太さを選ぶ。多少余裕があったほうが良いけどあまり欲張っても邪魔くさいだけなので程々を選ぶのがいいです。それに竿を何本も持っていく必要があるほどガチじゃない。
他の釣りはどうか知らないけど、フカセ釣りにおいてタモ網は必須アイテムになる。重すぎて抜き上げたら竿が折れるやつを掛けたとか、重量的には抜き上げられるけどウキ下が長すぎて抜けない場合とか、必要な場面はかなりある。網をそのまま持ち歩くわけにはいかないので収納して持ち運べるバッグを選ぶ必要がある。タモの柄は棒なのでロッドとまとめて入れられるけど、タモ枠が地味に厄介。小さければバッグに入れられるけど、小さいタモ枠はタモとしてどうなのよってくらい扱いにくい。なので60cmとかの枠を選ぶんだけど、四つ折りにしたところでめちゃくちゃかさ張る。磯釣り用のロッドケースはタモ枠を納めることができるので、必然的にそれを選ぶことになる。
ピトンが必要かどうかは釣り場による。穴があったら使うけど穴がなかったら使わない。それに、立てる必要がないなら使わない。釣り竿を地面に置くのは色々とリスクがあるのでピトンに掛けるのが無難だし、バッカンを取り付けられるアタッチメントもあるので満潮時とかで流されるリスクもなくなる。
有用性の高いピトンだけど、かなり重い。長いタイプは中空のものが主流らしくてある程度は軽いんだけど、それでも重い。重量は増えるけどケースに収まるよねってことで利便性を優先。
磯釣り用のロッドケースは仕舞寸法が120とか130とかそこら辺で組まれてるので、フカセの合間にルアーをやりたいって思ったら収まる範囲の仕舞寸法から選ぶ必要が出てくる。2本継はほぼ確実にはみ出るので、3本継とか振り出しタイプを選ぶことになる。
道具のためにロッドケースを選定し、ロッドケース基準で更に道具を選ぶ。そんな流れ。
バッグ
フカセで一番でかい荷物はコマセ用のバッカンになる。セミハードを使ってるので潰すことはできない。バッカンは手提げでしか持てないからそのまま持ち運ぶとしんどいので、これが入るバッグを選ぶ。肩に掛けられるタックルバッグとかダイワのクールバッグが選択肢になる。
ハードタイプだと中身に関係なく積むことができるのでカートに対応しやすいし、ソフトタイプも融通が効くのでどちらも魅力的。
38(B)は40cmのバッカンも入るのでマジでヤバい。36cmだと脇にペットボトルとかが入る。バッカンの上に配合エサを乗せても閉まるのでかなり凄い。あと頑丈。
水くみバッカンとか柄杓受けとか餌箱とかスカリとか、諸々はバッカンに入れることになる。バッカンを出すときには中身も全部出すことになるんだけど、バッカンと同時に使用するものが大半なので気にならない。「バッカンを出す→使うものを並べる、使わないものはバッグに入れる」の流れ。
フローティングベスト
何かあったときにいちいちバッグに取りに行くのが面倒なのと、バッグに入れるものをそもそも減らしたいことからベストのポケットも活用する。安全面よりも使い勝手を優先して使ってるので動機として不純かもしれない。
省スペースを考えると磯釣り用のものよりもゲームベストの方が楽。うまくやればロッドケースに巻きつけることができる。というか、そうするしかなかった。バッグにベストが入らない。無理したら入るけど。収納面では磯釣り用のがいいのでうまくやる方法を見つけたい。とりあえず、ゲームベストはポケットが2つの場合がある。入るには入るけど出し入れがめんどくさいということもあるので、アタッチメントを使って収納箇所を拡張した方がいい。
ベストには以下のものを入れる。
- 釣り針
- ウキ
- ガン玉
- 小物各種(サルカン・ウキ止め等)
- ハリス
- プライヤー
- 水産用ハサミ
釣りの最中に使うものは全部ベストにある状態。片付けとかイレギュラーでもない限りはバッグに戻ることがない。荷造りが楽になったし、使い勝手も向上した。
ついでにカラビナ式の時計をつけた。これも地味に便利。釣り場で時間を聞かれた時にすぐ見せられるし自分でも見れる。釣れた時間帯を把握するだけでも次に繋げやすいので、時間が見れるようにするのはとてもいいことです。言う割にあんまり見ないけど。
磯靴(スパイクシューズ)
これはかなり悩んだ。
夏場とかはゴツいソールでやっていけたんだけど、冬とかの海藻がめっちゃ生える時期は恐ろしく滑る。江ノ島の表磯は近年特に生えやすくなった気がする。めちゃくちゃ危ないのでさすがにスパイクじゃないとだめだろってなった。スパイクの性能は何も疑うところはなく、滑りにくくなったことで移動時間は短くなるし足元に注意する度合いも減って心身ともに楽になる。バッグにそこまでのスペースが残ってない状態で、そんな素敵なアイテムをどうやって持っていくかで悩むことになる。
ジオロックソールの導入で解決した。
ビブラムソールを追加購入して、場所に応じて張り替えたらいい。ソール2枚だけならバッグに収められる。品薄の時期が続いたお陰で揃えるのが大変だったけど、揃えた甲斐はあった。一般的に靴にかけるお金がどの程度かは分からないけど、2足分の役割でこの値段ならいいんじゃないかなと思う。街歩きしてもそこまで変じゃないと思うし。ソールが剥がれる前提の靴ってなんだよって、使い始めはおっかなびっくりだったけど普通に使える。
防水面は防水ソックスで対応。
長靴なら無敵なんだけどバッグにそんなスペースはない。このシューズも防水性はない。というか防水だとしても形状的にシューズの時点で波を被ったら詰むってこともあって割り切りは早かった。江ノ島の表磯は干潮を狙わないと浸かる前提の場所が結構多い。濡れてもいいやって割り切ったつもりでも足が濡れると精神的に結構なダメージが来るので、やっぱり濡らさない方がいい。ソックスの導入で靴が濡れることと足が濡れることを切り離せたのはかなり大きい。ただまあ、冬はそれでいいんだけど、夏場だと熱がこもって気持ち悪そうなのでどうしたもんかなとは思う。
そういえばたまに雨具的なビニールを足先に被せてる人がいるけど、岩場でそれってどうなんすかね。破れないのかなって思う。
ソールの別案として、スパイクがアタッチメントのものがある。登山用とかのアレ。多分海で使うことなんか考えてないだろうからすぐ錆びるだろうし、あちこち引っかかりやすそうで逆に危ない気がする。逆にスパイクの上から被せるやつも考えたんだけど、使ってたらそのうちスパイクが貫通しそうだし、用途的に一時的なケアでしょうよって感じがして場違い。
使用感の話
そんな感じで、荷物をまとめるとでかいバッグとベストを巻き付けたロッドケースの2つになる。背負ったら両手が空く。電車やらバスの中ではロッドケースは自立しないので支えたり持っておくしかないけど、バッグはたすき掛けでも前後に動かせるし、置いたら底面にグリップが効いて滑りにくいしでフレキシブルな感じがある。現状考えうる限りでコンパクトに収まったと思う。
釣った魚は保冷バッグに入れたのをクールバッグに入れるので、帰りも荷物の点数は増えない。ボラだろうがイナダだろうが全部入れてきた。明らかに釣果がやばいときはクーラーボックスを導入して、それらをまとめるためにカートも使う。ただ、そこまでのパフォーマンスをもった地磯は近くにないので重装備になることはレア。
これらを使い続けて思うのは、じゃあ車で行く場合は色々持っていくのかという点で、現状それでも荷物は厳選するんだろうなと思う。わざわざ車を出すならいいところに行くんだろうけど、クーラーボックスは足すかもしれないけど道具類に関してはこの2つに収まる範囲でしか増やさない。やっぱり制限時間内のゲームだと考えたら、選択肢だけ過剰に増やしても扱いきれないよねっていう。そんな感じ。
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