好き好んで狙う人は中々レアだと思うけど。
なんでアイゴなのか
よく引くし、江ノ島においてでかい部類だから。みんなリリースするからボラとツートップでよく育ってる。味は鯛と比べられたりするらしいからそこもボラみたいなもんですかね。
写真だとイマイチなのが多いけど、割りとかっこいいというか可愛いというか。とぼけた感じの顔とピンピンに張ったヒレのギャップとか、個体差で結構バリエーションのある柄とか。
チヌ、グレが鉄板だけどそこまで忌避するもんじゃないと思う。毒針は危ないけどね。
個人的な持ち帰りの基準
食える。
におい
臭くないやつ。内臓の処理さえきちんとすれば普通に食べられる。
釣り上げた状態で既に臭かったらどうやっても臭い。嘔吐感がすごくて泣きそうになるくらい、身体が拒否するレベルの臭い個体を釣ったことがある。毒ではないけど玄人志向というか、やめておいたほうが無難。
サイズ
でかいやつ。
三枚おろしとかの画像を見たら分かるけど、アイゴは内臓の割合がすごい。背は細いし腹は薄い。なので、小さいのを持って帰っても食べるところは少ない。
必需品
タモ網
良型だと重くて抜き上げるのが厳しい。それにヒレが刺さったら危ないんで、そういう意味でもタモで取り込んだほうがいい。抜き上げてぶち当たったり、足元で暴れて刺さったりしたらしんどい。
ハサミ
ヒレを落とすために必要。ナイフとかじゃ無理。水産用のガチのやつとか、キッチンバサミとか、頑丈でよく切れるやつ。
背、腹、尻の尖ってるところは全部落とす。言い換えると、胸と尾以外。よくわからなかったら全部落とす。ヒレを落とすと見た目が残念になるんで、記念撮影がしたければ先にしておく。切り落としたヒレは放置しないように。
狙い方
普通のフカセでも釣れるんだけど、タナを深めにすると打率がいい感じ。当然ダンゴでも釣れる。基本的にそこまでたくさん釣れるものじゃないので、チヌ狙い兼アイゴみたいな、+αで考えるのがちょうどいい。
ポイント的に言えば瀬際磯際、ボトム付近。海藻をよく食べるタイプだからかも。
時期的に言えば海藻が生えてくる頃。なので秋とか。オールシーズンで釣れるけど。
コマセはそこまで効かせる必要がないというか、同調を考えなくていいというか、餌取りなり何なり、エリアの活性が上がったらそれに引っ張られて寄ってくる感じ。そこのけそこのけって感じよりは、残飯漁りをしてる感じ。エサが食われずにひたすら流してて、コマセもいい加減散っただろうし追加で打つか手返しを考える頃に食ってくるとかよくある。通常のフカセと違うアプローチになる。他は分からないけど江ノ島だとそんな感じ。
底まで届けることが念頭になるんで、チヌパワーとか遠投系とか、沈みやすいのを使うと安心。グレパワーV9は軽いから潮が強いと流されやすい。
やり取り
要するにスリルがあって楽しい。
ポイントがポイントだけに岩に擦れてのラインブレイクが怖い。かなり突っ込むからシビアな場所だったり調子こいて走らせたりしてるとえらいことになる。アイゴは身体を水平に寝かせて耐えることもしてくるので綱引きするのも大変。手元に来るようにコントロールしながら引っ張る。
まあ、やってみたら分かる。
果たして狙うべきなのか
江ノ島はとりあえず何かしらが釣れる場所なので、単純に魚を釣りたいだけならすぐに成果が出る。それでいいならいいけど、上手くなりたいとか魚種を絞りたいとかになってくると、やっぱり目標は必要になる。フカセにおいてアイゴは狙い方がちょっと違うんで、いい経験値になるんじゃないでしょうか。いなし方を学ぶにもちょうどいいと思うし。たまに釣れるお客さんでもいいんだけどね。
グレは小さいので人生経験が浅いのか、コマセを効かせたらすぐ寄ってきて釣れる。チヌは頭数が少なくてそもそものエンカウントに難がある。ソウダとかワカシも回ってくるのが運だし、ベラ、スズメダイ、フグは外道だし、イサキも小さいし、小サバは時期が来たら嫌でも釣れるし、みたいな。
手軽にチャレンジできるとしたらアイゴとボラになる。ボラは割りと賢いので掛けるのが難しい反面、掛けたら重いだけでそこまでテクニカルじゃない。一番楽しいのはアイゴ。だからアイゴを狙おうね、みたいな。磯焼け対策を踏まえて個体数を減らすみたいな貢献の気持ちもある。海藻が減ると魚も減るんで。だからサイズがよかったら持って帰って食べましょうみたいな。
スーパーで見ない魚に抵抗があるからって足踏みしてて、何かしらの煽りがほしいなら、瀬戸内でアイゴはポピュラーだし内臓は珍味だったりする。沖縄には稚魚の郷土料理がある。とか、どうでしょうか。
コメント